井上:演奏を聞く前にですね、今回のモントルー・ジャズ・フェスティバル
の様子を少し教えていただきたいんですけども。
暑かったでしょう?
松岡:なんか今年は暑かったですね。なにしろそれで、
普段涼しいもんで、クーラーってないんですよね。
それで昼間困っちゃうんですよね。
井上:僕もね、あの後ですけどもね、あの辺を通りかかりまして、
フランスからスイスを通ってイタリアの方へ行ったんですけどね。
もう暑くてメチャクチャでしたけどね。
松岡:暑かったでしょ?今年は。
井上:えー、会場の様子はどうですか?
松岡:そうですね。モントルーの方はですね。
井上:えぇ。
松岡:えー、僕らの前が、懐かしい、 懐かしいと言っちゃ
いけないんだけど、ウディ・ハーマンね、オーケストラの。
丁度、僕が音楽を始めた頃にね、よく聞いたんですが、
ウディ・ハーマン・オーケストラがね、演奏して、
すごく良かったですけどね。で、そしてその後、
テレサ・ブルーアンのボーカルがありまして、それが結構長く
やってたんですね。そのうちなんかお客さんがこう、
井上:いい加減にしろって・・・。
松岡:えぇ、少なくなっちゃったみたいな感じでね。
井上:あんまり長すぎて?
松岡:えぇ。
井上:あー。
松岡:その後が僕らなんですよ。
井上:持ち時間てのあるんですか?
松岡:一応まぁお客さんが黙ってると40分で終わりっていうような
感じなんですけどね。
井上:あぁ黙ってると。で、アンコール、アンコールがあると延々と、
松岡:アンコールがあればやってもね。これはしょうがないと思うんで。
もうそのアンコールがあることを期待してたんだけど、
始まる前にね、お客さんが少なくなっちゃってね。
井上:(笑)
松岡:こりゃヤバいっつうて。
井上:(笑)それで、ちょうど白けたとこへ出てっちゃったんだ。
松岡:それでちょうど白けたときなんですね。真夜中の12時で。
井上:ふんふん。
松岡:そしたらなんか演奏してるうちに、こうー、なんとなくね、
集まって来ましたよ。そしたら今度入れ換わって若い人たちがね、
集まって来て、通路にみんなね、
寄って集って踊りだしてくれたんでね。
井上:あー、そうですか。
松岡:後ろはガラ空きなんですけどね。
前の方はずいぶん盛り上がってました。
井上:松岡さんの音楽は、あれですね。あのー、大体あのー、
今の音楽で言えば、たとえばディスコとかね、
そういうものに共通するっていうかね。
松岡:そうなんです。
井上:踊りやすいですよね。凄くね。
松岡:えぇ、だからやっぱ、踊ってるとね、こっちも安心するんですよ。
井上:(笑)
松岡:受けてるなぁって。
それでまぁみんな踊ってくれたんでなんか、お蔭さんで
アンコール、アンコールで。
とうとう、もう、寝さしてくれなかったですけどね。
井上:あっははは。
松岡:あと、僕らの後にもう一つグループがあるんでね。
それもまた、なんかビック・バンドなんですけど、それで、
一応時間切って、1時間ちょっとで止めたんですけど。
井上:あぁ、そうですか。
松岡:えぇ。
井上:えー、それではさっそくその大成功の演奏の方を
聞いていただきましょう。1983年7月22日、スイス、
モントルー・インターナショナル・ジャズ・フェスティバルでの
松岡直也さんの演奏です。
メンバー紹介
○Maple Wind
○The Magician
○午後の水平線
○Sunspot Dance
演奏=松岡直也 key、高橋ゲタ夫 b、津垣博通 key、多田牧男 ds
田中倫明 perc、ウィリー長崎 tim、是方博邦 g
後に2枚組のレコードがリリースされますが、
このときはまだ知らなかったかなぁ?
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