[グッド・ヴァイブレーション~渡辺香津美のドガタナ・ワールド]民放FM,1984年5月19日
<温故知新/トロンボーン編>
興味深い話。

皆さんこんばんは。渡辺香津美です。今夜のグッド・ヴァイブレーションはもう恒例になりましたシリーズ、温故知新その6。えー、楽器編をお送りします。
えー、これまでドラムス、ベース、ピアノといったリズム楽器を取り上げてきたんですけれども、今夜は官楽器編の第一回としてトロンボーンにスポットを当てていこうと思います。地味な楽器、暗い楽器、そういう印象の強いトロンボーンの魅力再発見、どうぞお楽しみに。
えー、さっき思わず暗い楽器と言ってしまったんですけれども、えー、このコマーシャルの間にさっそくトロンボーン奏者の方から、えー、お叱りの電話をいただきました。ここで謹んでお詫び申し上げます。
しかし何故トロンボーンは地味なのか?同じブラス仲間でありますトランペットのような大向こう受けする華やかさがない。サックスのように早いフレーズを吹こうと思っても、えー、スライドを動かして音を変えるという構造上、とても太刀打ちできない。まぁ、そんなところからジャズの世界ではなかなか主役の座に就くことのできないトロンボーンなんですけれども、ちょっと見方を変えると非常に魅力のある楽器じゃないかと思います。
えー、人間の声にもっとも近いとされている豊かな音色。とくに低音部のふくよかな響き。そしてピアニッシモからフォルテッシモまでさまざまに吹き分けるダイナミズム、等々。
えー、それからあのー、ギターとトロンボーンというのはこれが不思議に相性が良いんですよね。で、あのーー、僕も以前、えー、ギターとトロンボーンの、まぁ、デュエットを始め、カルテットとか、そういうようなものをあのー、時々やってたんですけれども、えー、その時に参加してくれました日本を代表するトロンボーン・プレイヤーと言えば、えーさて、10年以上の付き合いになります向井滋春君の名前が挙がります。
えー、彼には以前僕のキリンというバンドに参加してもらったり、お互いのレコーディングにゲストとしてプレイしたりという間柄になっています。この番組にも以前ゲストで出演してくれたのを覚えている方もいらっしゃると思いますが。
えー、それでは向井君のオリッサというグループの最新作「ヤポネシア」から、山岸潤史、古澤良治郎といったゲストを迎えての曲で<霧にひそむ>そしてもう一曲、これはまさに温故知新と言って良いと思います。えー、僕の9年前のアルバム「エンドレス・ウェイ」から、向井君、ベースの井野信義、ドラムスの倉田在秀、そして僕の4人による演奏で<サッドネス>。
○霧にひそむ
向井滋春 「ヤポネシア」より
○サッドネス
渡辺香津美 「ENDLESS WAY」より
○パナマ
キッド・オリー・クレオール・ジャズ・バンド
○アイム・ゲッティング・センチメンタル・オーバー・ユー
トミー・ドーシー・オーケストラ
○アラビアの酋長
(ジャック・ティーガーデン tb,vo)
○ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ
J.J.ジョンソン
○ ? ※日本でのライブより
ICPオーケストラ(ウォルター・ビアゴスtb、ユープ・マーセンtb)
○キープ・ザッツ・セイム・オールド・フィーリング
クルセイダーズ(ウェイン・ヘンダーソンtb)
○ビッグ・バード
デファンクト(ジョー・ボーイtb)
○ユー・ラヴ・ミー・オンリー
フローラ・プリムvo、ラウル・ジ・スーザtb
○イージー・スナッピン
リコ・ロドリゲス(with スライ&ロビー)
○カリプソンバ
向井滋春 「ヤポネシア」より
楽器にはあまり興味ないけど、香津美さんの話を少し興味深く聞きました。
トロンボーンについてもう少し話していますが、文字起こしはオープニングのところだけで。
向井滋春さんのアルバム「ヤポネシア」は5月21日発売なので、アルバムより先に2曲だけ聞いていたということですね。忘れてました。
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